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遠視・老眼に対する電動式角膜形成術(CK)

(CK用器械の製造メーカーである米国Refractec社が米国Precision Lens社に吸収合併されることになりCK用機器の製造および消耗品であるCK用チップの製造が中止されることになりました。従いまして誠に不本意ながらCKの継続を断念せざるを得ません。以前にCKを受けた方およびCKを希望される方には多大なご迷惑をおかけいたしまして誠に申し訳ございませんがCK手術を中止させていただくことにいなりました。CK術後の方につきましては引き続き当院において診察させていただきます。)

遠視、老眼(視)に対する治療方法であるConductive Keratoplasty(伝導式角膜形成術:以下CK)の治療を日本で初めて開始致しました。 本治療法は米国Refractec社製のView Point CK systemを使用しておこないますが、本手術の施行には米国での研修を含む厳しい条件が課せられております。米国では当初、遠視に対しておこなわれてきましたが、最近は老視(眼)の治療法として注目されております。CK手術は認定医しか行うことができません。当院院長が日本初のCK認定医になっており、日本最多症例の実績があります。


1. 老眼について

老眼(ギリシャ語で老化した眼)は40歳以降になると誰にでもおきる眼の老化現象です。水晶体の老化によりピント合わせの力が落ちるので、細かい物が見にくくなり、新聞を読んだり、電話帳を見たりする際、不自由を感じます。老眼は近視、遠視に関係なく生じますが、近視の方は元々近くにピントが合っているため、老眼を生じても症状が出にくいですが、遠視の方は元々近くにピントが合いにくいため、老眼の症状が強く出ます。


2. CKについて

● 原理

角膜周辺部表面に高周波エネルギーを加え角膜周辺部を収縮させ角膜中央部のカーブを変えることにより遠視を矯正します。遠視を矯正することにより近方視力を向上させ老眼も治療いたします。

CKの原理(角膜中央部のカーブが急になる)

CK手術器械(View-point CK system)

当院におけるCK手術術中写真

CK認定証


● 手術方法


  1. マーキング
  2. マーキングした部位に通電

● 特徴

  1. レーシックなどのレーザーを使用した手術や多焦点眼内レンズなどと異なり、角膜中央部には全く触れず、メスなども一切使用しないためリスクの少ない極めて安全な 手術である
  2. 点眼麻酔のみで、術中の痛みはほとんどなし
  3. 手術時間は5~10分位
  4. 再手術が容易である
  5. 白内障術後や他の屈折手術後の遠視に対してもおこなえる
  6. 米国FDA認可の唯一の老眼治療法である

● 適応

  1. 遠視:+0.75~ +3.00D程度の軽度~中程度遠視の方で乱視が軽度であること
  2. 老眼(眼):-0.75D~ +1.00D程度の遠視で読書の際、老眼鏡の必要な方(40~60才位の方)

● 注意

CK手術の効果は次第に減弱します。従って老眼自体の進行とあいまって、手術後、次第に近くが見にくくなってきます。この場合1回から2回の再手術が可能です。CKの目的は全く老眼鏡無しで細かいものを長時間見ることではなく、レストランでメニューを見たり、スーパーで品物のラベルを見る際などにいちいち老眼鏡をかけなくてもよくなることで、多くの場合、長時間の読書などには老眼鏡が必要になります。従いまして仕事上長時間の精密作業が必要となる方には向きません。
なお、LASIK、PRK、RKなど何らかの屈折矯正手術を受けている方は必ず事前にお申し出ください。


● CKとモノビジョン

モノビジョンとは片目で遠くを見て、もう一方の眼で近くをみる方法です。CKはモノビジョンの1種ですが、単なるモノビジョンとは異なり、ブレンドビジョンと呼ばれています。これはCK術後の角膜形状が2重焦点レンズのような形状になるためであり、角膜の中央部で遠方、角膜の中間部で近方を見ることによって、遠くも近くもある程度見えるようになります。当院でCK手術を受け1年以上経た方で、遠方視力も近方視力も1.0を維持している方もおります。このようなCK術後の角膜形状につきましては2008年1月に横浜で開催された日本眼科手術学会において報告いたしました。


3. 手術費用の目安(自費診療となります)

CK手術料
片眼 ¥80,000+消費税(¥4,000)
両眼 ¥140,000+消費税(¥7,000)

CK術後1年間の検査および薬剤代
¥20,000+消費税(¥1,000)

合計(術前検査料を除く)
片眼手術の場合 ¥105,000
両眼手術の場合 ¥168,000


4. CKについてのQ&A

Q1 CKは角膜を切開しますか?

Answer
CKはメスなどを用いて角膜を切開したり、切除したりしません。したがって眼には非常に侵襲の少ない手術といえます。


Q2 CKで用いられる高周波は眼に対して害はないですか?

Answer
高周波は前立腺、脊髄、心臓血管、歯科手術など多く使われており安全性には問題ありません。しかし心臓ペースーメーカーの入っている方には使用できません。


Q3 視力は手術後すぐ回復しますか?

Answer
術後すぐ近くを見ることができますが、視力の回復には数週間かかります。


Q4 術後の視力は不安定ですか?

Answer
多くの方は視力の不安定を感じますが、ほとんどは数週間で軽快します。しかし一般的に近視の矯正より遠視、老眼の矯正の方が回復に時間がかかります。


Q5 両眼同時手術もできますか?

Answer
老眼の手術は普通、片目に行いますが、遠視の場合は両眼に行うこともあります。この場合レーシックなどと同様に両眼同時の手術も可能です。


Q6 術後眼帯などは必要ですか?

Answer
眼帯の必要はありません。


Q7 術後どのくらいで仕事に戻れますか?

Answer
通常の仕事でしたら、翌日から可能ですが、長時間眼を使うことはお避け下さい。コンピュター作業などの細かい仕事は術後数日間はお避け下さい。


Q8 手術は痛くないですか?

Answer
麻酔は点眼麻酔だけです。CK手術の場となる角膜は麻酔が非常に良く効く組織ですので、術中痛みはほとんど感じません。最初のマーキングの際は、眼球が押される感じがします。


Q9 手術中の注意はありますか?

Answer
眼球を動かさないようにすることが重要です。手術中は真上の赤い光を見ていてください。


Q10 術後は痛いですか?

Answer
角膜上皮が再生するまで、流涙感、異物感や違和感を感じますが、通常1日で治ります。


Q11 高周波エネルギーのコントロールはどのようにしているのですか?

Answer
高度にコントロールされた器械により高周波の強さ、時間は完全にコントロールされております。何重もの安全装置が働いており、角膜に障害を生じることはありません。


Q12 術後の注意はありますか?

Answer
術後1週間は、眼の中に汚染された水、石鹸、汗などが入らないようにしてください(シャワー、入浴、プール、スパ、海など)。同様に眼をこすったり、眼の周りのお化粧もお控え下さい。


Q13 術後どの程度まで近くが見えるようになりますか?

Answer
米国FDAの統計によりますと87%の方は電話帳サイズの字が見えるようになりました。


Q14 術後コンタクトレンズや眼鏡は必要なくなりますか?
効果は永久的ですか?

Answer
殆どの方は通常物を見る際は、近用眼鏡は不要になります。しかし長時間物を見たり、特別細かい作業をする際には、補助的に眼鏡やコンタクトレンズが必要になることがあります。また老眼は年とともに進みますので、眼鏡が必要になる時間が増える可能性があります。


Q15 CK手術は元に戻すことができますか?

Answer
CK手術は他の多くの手術と同様に元に戻すことはできません。良く考えてお受け下さい。


Q16 保険は利きますか?

Answer
保険は利きません、全額自費診療となります。将来的にも保険適応になる可能性はないと思います。


Q17 CKに一番良い適応はどのような方ですか?

Answer
40歳までめがね無しで不自由なく過ごした方で、老眼のため近くが見にくくなってきた方が一番良い適応です。もちろん遠視の方も良い適応となります。


Q18 CKは近視も治すことができますか?

Answer
CKは角膜のカーブを急にすることにより遠視を治す手術であり、近視を治すことはできません。


Q19 心臓ペースメーカーを入れていてもCK手術をうけられますか?

Answer
高周波がペースメーカーに影響を及ぼす可能性がありますのでCK手術はうけられません。